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「トランプ2024年の再選」を防ぐために

ニューヘイブン発–大統領選勝利演説で、ジョー・バイデン次期大統領は、会派を超えて共和党員と協力し国論を統一すると約束した。2ヶ月後の今、ドナルド・トランプ大統領はいまだに退陣に譲歩しておらず、彼の支持者と共和党議員の一部は今週、議会で選挙人投票所投票の集計に反対票を投じる手はずになっていた。その後議会を占拠した暴徒の振る舞いは、世界中に報道されている。この試みもバイデンの今月の大統領就任を防ぐことはないと祈りたいが、アメリカがいかに二極化しているかを示すものである。世論の亀裂がアメリカの民主主義に空前絶後の脅威をもたらしているのである。

この4年間の経緯はアメリカ憲法が堅在であることを示していた。2ヶ月前の大統領選以来、トランプと彼の共和党の同志らは、選挙結果に異議を唱えて50以上の訴訟を起こしてきた。しかし、トランプが右派の判事で埋めた最高裁でさえ、判決でトランプを見放したのである。

それにもかかわらず、トランプ支持者たちがトランプの主張を援護し、それがまた有権者にいまだに支持されていることは、アメリカ社会に現在深刻な疑問を投げかけていることを示す。さて、今日のアメリカの二極化は、どの税制が国民や経済にとって望ましいか最も良いか、といった具体的政策意見の相違によって引き起こされているのではない。このような議論は民主主義政治の生命線である。しかし、具体的論争は、現実が何なのかという論争の陰に隠れてしまっている。そのためにアメリカ社会は大きな傷を負っている。

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